ビジネスのアイディアはどう考えるのか(3)

このコラムで、以前、「一人で考えずにいろんな人と、くだらなくてもいいからアイディアをたくさん出すことはプラスではないかと思うのです。くだらないアイディアをたくさん出すと、そのプロセスの中でいいアイディアが出てくるものです。」ということを書きました。

それを実際に、横浜市立大学の今期のエクステンション講座でやってみようということで、今、「人生100年時代のプチ起業」という講座をやっています。第一回で「なぜ起業か」という講義をしたのちに、第二回では、参加者がグループになってビジネスアイディアをたくさん出し、第三回ではその中で気に入ったビジネスアイディアに関して、ビジネスモデルを考えるということを行いました。次回は最終回で、各々がビジネスモデルの発表を行う予定です。

第二回の出席者が12名でしたが、そこで出てきたビジネスアイディアは41に上りました。しかも今回は時間上の制約もあり、4人グループに与えられた時間は1時間ちょっと。アイディア出しは大丈夫かと思っていましたが、感覚的に場が温まってくると、アイディアはたくさん出てくるものです。自分は周りで様子を見ていましたが、多くの方は、楽しそうに取り組んでいらっしゃいました。

今回、確信したのは、まず、ビジネスアイディアに関しては、年齢は関係ないということです。ある企業で実施した時には「こういうビジネスアイディアは、若者の豊かな発想に任せたほうがいいのでは」ということで中高年の方々はあまり参加されませんでしたが、社会に対する問題意識や経験は中高年の方々の方が豊富な面もあり、アイディアは若い人とは違ったものがいろいろと出てくるものです。

そしてもう一つ思ったのは、前向きに考えれば、それなりにビジネスアイディアは出てくるということです。逆に世の中には、こういうことをやることに関して、気楽に参加できる場があまり多くないようにも思いました。自分のアイディアを他人に発表するというのはなんとなく恥ずかしい感じもしますし、ボロカスに言われると立ち直れなくなる気もします。ですから、そういう面からもある程度、参加することに対するハードルは低くないのかもしれません。

ですから、100年ライフ.comも、定期的にこのような場を提供できるような活動ができればいいと思っています。あれこれ企画はしているので、もしご興味のある方がいらっしゃればいろいろと意見交換などさせていただければと思っています。