ビジネスのアイディアはどう考えるのか(2)

以前のメルマガで、ビジネスのアイディアをどう考えるのかというテーマで、ジェームズ・W・ヤングの「アイディアの作り方」を紹介しました。これは古い著作ではありますが、古典的な名著といわれています。ここに書かれているのは、

  1. アイディアは一つの新しい組み合わせである。
  2. 新しい組み合わせを作り出す才能は物事の関連性を見つけ出す才能によって高められる。

ということで、新しいものを生み出すのではなく、組み合わせで新しいものを作ろうということを明確に述べています。

これに似たことを書いた著作としては、ちょっと軽い本ですが、ポール・スローンの「イノベーションシンキング」があります。邦題はこのようなタイトルとなっていますが、もともとはThe Leader’s Guide to Lateral Thinking Skillということで、イノベーションシンキングというよりは水平思考といわれる内容です。そこで言われている10の重要なスキルとして以下が述べられています。

  1. 前提を疑う。
  2. 探り出す質問をする。(常に疑う)
  3. 見方を変える。
  4. 奇抜な組み合わせをしてみる。
  5. アイディアを採用し、応用し、さらに改良する。
  6. ルールを変える。( 「反則」をルールにする。他の業界のルールを応用する etc.)
  7. アイディアの量を増やす。
  8. 試して評価する。
  9. 失敗を歓迎する。
  10. チームを活用する。

ここでも面白いことに、奇抜な組み合わせということが述べられていますし、さらに言えばチームで考えること、アイディアは質を求めるより、まず量を増やすことが重要であることが指摘されています。

新しいビジネスを考えるためには、一人で考えずにいろんな人と、くだらなくてもいいからアイディアをたくさん出すことはプラスではないかと思うのです。くだらないアイディアをたくさん出すと、そのプロセスの中でいいアイディアが出てくるものです。私自身、ある企業でこの手のワークショップを設計して実施したところ、アイディアは死ぬほど出てきました。

ということで、個人的には100年ライフ.comの活動の中で、このような新ビジネスのアイディア出しをやってみたいと思っています。実施の際には多くの方に参加してもらえればと思います。