先週、横浜市立大学のエクステンション講座のオフ会を開催しました。夜の7時から10名ぐらいで、ざっくばらんに皆さんのご意見を伺い、こちらも言いたいことを申し上げました。今後の活動を考えるうえでもとても有意義で、ご参加いただいた方々には感謝を申し上げたいと思っています。
さて、その際に「言っていることが理想論だ」とか「起業ということができるんだろうか」などという意見をいただきました。このような意見はエクステンション講座のアンケートでもいただいており、少なからずの皆さんにとって「起業」ということのハードルは高いというイメージがあるものかと思います。実際、サラリーマンや公務員である方々には、起業というのはあまり身近ではないとも思います。でも、人生100年時代には我々は85歳ぐらいまでは働かなければいけなくなるでしょう。それだけの雇用に機会があるのでしょうか?
総務省は毎年、「労働力調査」という調査をまとめています。まあ、国の統計が信じされなくなってきた今、この数字をまともに扱っていいのかというのは疑問にも思いますが、参考にはなるでしょう。まず、総務省の人口統計によれば、平成28年10月1日時点での60歳以上の人口は、
60~64歳:816万人、65~69歳:1028万人、70~74歳:741万人、75歳以上:1691万人
となっています。そのうち、雇用されている人(但し、役員は除く)は、平成28年の労働力調査によれば
60~64歳:388万人、65~69歳:272万人、70~74歳:90万人、75歳以上:37万人
となっています。なので、この差を取れば雇用されていない60歳以上の人口がでます。雇用されていない人数は
60~64歳:428万人、65~69歳:756万人、70~74歳:651万人、75歳以上:1654万人
となります。この人数が全員、働く必要はないとは思いますが、少なからずの人が働く必要のある世界に我々の世代は直面することになりかねません。試しに合計すると約3500万人で、これだけの雇用を現状で探して何とかなるかと言えば、それはかなり疑問でしょう。平成28年の日本の労働者人口は全体で6673万人しかいないのですから。
ですから、多くの高齢者が新たに雇用する場を求めるならば、日本国内で起業をするか、海外にいくしかないのです。100年ライフ.comでは、このような状況を冷静に見ながら、無理せず、やりがいのある働き方をメンバーの皆様と模索していきたいと思っています。